Bencze Birtok / Chenin Blanc 2021
ベンツェ・ビルトック / シュナンブラン

シュナンブラン100％。海抜142ｍ～168ｍ。粘土・砂、鉄分を含んだ黄色い土壌。最上部に玄武岩の露出があり、1.5mほど掘ると砂岩が表れます。植樹は2014年。全房を空気圧で優しくプレス、1晩をそのまま過ごし、重力のみの澱引き、自然に醗酵、11か月の熟成後2022年の9月ブレンドして無清澄、無濾過で瓶詰めされます。熟成は38%新樽（フレンチオーク）、38%古樽（フレンチオーク）、24%（フレンチアンフォラ）です。ロワールが大好きなIstvanはシュナンブランを地品種ではないものの、大切に育てています。
リッチでクリーミー、豪奢なワインです。2020年以前のCheninと比べると一目瞭然のスタイルの変化が感じられます。レモン、かりん、洋ナシ、ランプータンのフルーツフレーバーにバニラ、クチナシ。フロマージュブランや卵白のニュアンスも感じます。甘酸っぱく華やか。贅沢な一時を楽しめます。

生産者

『その畑に調和が存在することを発見すれば、ワインには調和が表れる』
美味しいワインを作ろうと懸命に努力をしたものの、その多くは必要のないこと。しかし多くの必要のない努力に時間を費やしたことで、自然の力こそがすべてで、自分は何もできないのだとIstvanは悟りました。自然に力を発揮してもらうこと、できる限り何もしないこと、これは栽
培、醸造を通しての発見であります。例えば栽培においては、クローバーのようなカバークロップの種をまき影を作ることによって、必要以上の太陽から守る。それは耕すことよりも重要なことです。酵母、バクテリア、小さな虫、動物、人間、地球、宇宙…。畑にまつわる様々な要素との関連でブドウは実をつけて、その年のワインが出来上がるのです。

バラトン湖の西北に位置する畑は太古の玄武岩、凝灰岩をメインとする土壌です。かつてパロニア海の底にあったため、砂、粘土、石灰の土壌の上にそれらの土壌が広がっています。ローマ時代よりワイン作りが盛んにおこなわれていたいうこの土地のワインは、火山性土壌由来のミネラルを明瞭に感じることができる銘醸地として知られ、Istvanの畑にほど近いSzentGyörgy-hegyには、玄武岩の石柱がパイプオルガンのように連なった自然遺産があります。IT業界で働いていたIstvanがその景色を初めて目にした時、自分の人生がこの土地と共にあることに気づいたと言います。魂と無垢なる自然に対峙した瞬間の直感が彼をワイン作りに導きました。Bencze Birtokの今後が心から楽しみです。

 （インポーター資料より）