La Vigne du Perron / Persanne 2021
フランソワ・グリナン / ペルサンヌ
¥7,800
全房で1週間のマセラシオン。グラスファイバータンクで10ヶ月間発酵と熟成の後、600Lの樽で10ヶ月間熟成。やや淡い赤紫色。ブラックベリーやカシス、ブルーベリー、フランボワーズ、ザクロなど熟した黒系果実と引き締まった酸をもつ赤い果実が混ざり合う果実香に、赤紫蘇や小梅、バラのドライフラワー、お香などの香りが加わり、若々しい果実のニュアンスにたおやかな様子が感じられます。シャープで張りのある酸が輪郭やメリハリを与えながら全体を支え、ブレがなく芯のしっかりとしたスタイルへと導き、それでいて酸の角は円みを帯びており、瑞々しささえ想わせる雑味のない飲み心地で、軽やかに口中へと広がります。軽快感のあるタッチでありながら、黒や赤のミックスベリーを想わせるソースの緻密感や華やかさ、ポプリやお香などの風味が絡み合い、複雑性やおくゆかしさが感じられます。今後の熟成で若々しさにこなれ感が感じられ、魅惑的で上品な様子や複雑性に富んだ味わいが引き出されていくことでしょう。
生産者
リヨンから1時間ほどの村、ヴィル・ボワのつくり手。山間部へと続く渓谷にあるため、ぶどう畑は標高約250mの斜面に点在し夏でも夜間は冷涼な風が吹くため、ワインにフレッシュ感が生まれます。4種類のワインのうち、ルーセットとピノ・ノワールは、ヴィル・ボワ村にある自社畑のものです。ガメイとシャルドネは、有機栽培されたぶどうを買っていますが、4つ全てを合計しても2.1Haと極めて少ない生産量です。
ナチュラルワインを造り始める前は、ピアニストだったグリナン氏。古くて小さな醸造所をきちんと改装しているあたりは、氏の人柄が表れています。勿論ワイン作りもとても丹念です。
醸造面では培養酵母や酵素は使わず、補糖や清澄、濾過もしません。
現代では当然となった醸造技術や人的介入を控えたワイン造りをするには、有機栽培で育てた健全なぶどうが必要です。例えば合成化学物質の農薬を使ったぶどうには野生酵母が少ないため、酵母添加しなければ発酵が安定しない場合があります。有機栽培のぶどうは野生酵母の数が多く活力があるため、作柄が不安定な年でも問題なく発酵が進んでくれるようです。
(インポーター資料より)