LES FOULARDS ROUGES/LE FOND DE L'AIR EST ROUGE 2023
フラール・ルージュ/ル・フォン・ド・レール・エ・ルージュ
¥5,400
スモモやザクロの軽快な酸。ソワフな口当たりながら、余韻には濃密な果実味と複雑味が続く。南仏の補助品種としてブレンドされることが多い量産型のサンソー。花崗岩質により早いうちから表現力に富み、アルベール山脈のテロワールを余すことなく表現。
20年前、不可能と言われた自然酵母によるワイン造りを、組合トップの反対を押し切り「失敗したら責任をとる」という署名をしてまで成し遂げた男。自然にワインを造ることに成功し、そこからさまざまな生産者に影響を与えてきた。ルーションのありとあらゆるナチュラル生産者に影響を与え続けた男。
キュベ名の“Le Fond de l'air est rouge”は、1977年のフランスの映画のタイトルから。直訳すると、「空気が赤く染まっている」または「空気中に赤が漂っている」。平和主義アナーキスト、レボリューションの色ともいえる赤がテーマ。そしてワインの色。ジャン・フランソワの哲学は平和主義とアンチ・システム派であり、この映画の思想に近く、ドメーヌの名フーラル・ルージュ、「赤いスカーフ」も同じ流れのため、そこから名づけられた。
生産者
「彼」にはじめて会ったのは、南フランスでジュネ(夏の知らせを告げる花)が咲き始めるころでした。はじめてのフランス、はじめての蔵元訪問で各地を周り、大トリはスペイン国境近くのルーション。
山脈が連なるこの土地を訪れた目的はもちろんルーションの大スター、フラール・ルージュに訪問するため。フランス各地のワインショップ・ビストロで見かけた「赤いマフラー」のエチケット。否応がなしに期待が高まる我々とは裏腹に、どこか素っ気なさを感じるくらいにあまり多くを語らないジャン・フランソワ・ニック。畑をフカフカに耕すために飼いはじめた馬の説明の時だけは嬉しそうでした。最初に案内されたのは、ソワフ・ド・マルの畑。ジュネが生い茂る山道を進み、森の中にぽっかりと広がるぶどう畑。ジャン・フランソワが惚れ込み、独立を決意し開墾した畑。
常人では信じられないほどに厳しい環境の原生林を開墾するのは、並大抵の精神力ではない。移動し、グラヌールとグラヌーズの畑へ。2つキュベの大きな違いは同じ畑ながら斜面中部から収穫される「グラヌール」斜面上部の「グラヌーズ」。グラヌーズの畑の頂上に立ち、青い空とブドウ畑しか見えない景色と体中に浴びた風は今でも忘れられません。
(インポーター資料より)