Pierre Guillon Peers/Triptyque #3 2021
ピエール・ギヨン・ピアーズ / トリプティック
¥4,300
カベルネ・フランを全房で4日間マセラシオン。9日間マセラシオンカルボニックしたカベルネ・ソーヴィニョンとブレンドした後、タンクで6ヶ月間発酵と熟成。
僅かに紫がかった赤色。苺、フランボワーズなどの赤い果実のコンフィチュールとブラックベリー、グミなど黒系果実の果汁が混ざり合うような果実香に、インク、ナツメグ、花壇の生花や土を想わせる仄かに青みがかった香りが伺えます。一瞬舌先をかすめるガスがあたり若々しさを感じさせ、滑らかで軽やかな口あたりで口中へと流れ込み、ジューシーな果実味にナツメグのようなオリエンタルな雰囲気を感じさせるスパイスの風味が抑揚を与えながら広がります。# 1や# 2に比べて黒系果実の風味や骨格が感じられ、鰹だしのような旨味や熟した黒葡萄の果皮をかじったようなフルーティーな微細なタンニンに残ります。今後の熟成でさらに繊細なタッチが引き出され、仄かに青みがかったニュアンスが妖艶な印象へと導き、さらに繊細さや上品な様子が引き出されていくことでしょう。
つくり手
ピエール・ギヨンはラングドックエリアのカルカッソンヌで2021年を初ヴィンテージとしてワイン造りを始めました。同じくカルカッソンヌの生産者で弊社が取り扱うピエール・ルッスと仲が良く、私たちは彼の紹介でピエール・ギヨンと出会いました。ピエール・ギヨンがナチュラルワインと出会ったのは2007年(当時19歳)、芸術専門学校に通っていた頃父親がペルピニャン付近でBuena Bocaというナチュラルワインバーを始めた事がきっかけでした。その後自然とワインに興味が芽生え、当初は父親の仕事を時々手伝いながら週末は頻繁にサロンで試飲を重ねたそうです。学校卒業後はトゥールーズで友人とシルクスクリーン印刷の会社を立ち上げ、しばらく芸術活動を続けていました。その間、ワインへの興味は途絶えることはなく、2017年に初めて個人消費目的で山葡萄から20Lのワインを作ったそうです。2019年には会社の仕事と並行してドメーヌ・チュロニス、翌年2020年にはペシゴ(シルヴァン・ソー)で修行を積む中、コロナ禍の打撃により事業を撤退し、ワイン造りの道へ進むことを決意しました。彼の印象はエネルギッシュでワイルド感がありますが、会話中は常に笑顔で人当たりが良く、優しい人柄が伝わってくると同時に、ワインに対する深い愛情が感じられます。醸造過程の中で、マセラシオンやプレス時など、その時の香りや味わいなどの感覚を大切にして、どのようなキュヴェを造っていくのかを考えます。芸術的な側面や豊かな感受性による感覚がワイン造りの大部分を占めるスタイルの生産者です。
(インポーター資料より)