Sziegl Pince /Kekfrankos Carbonic NV(2022)
シーグル・ピンツェ /ケック・フランコシュ カルボニック
¥8,300
ケックフランコシュ 100%。Herreberg畑(領主の山の意味) 。樹齢50年の古木と若木がそれぞれ植えられている。黄土主体手摘みで収穫。全房で蓋をしたタンクで発酵(セミマセラシオンカルボニック)。プレスして225ℓの古樽で8か月の熟成。無濾過・無清澄、亜硫酸無添加で瓶詰めです。NVと表記がありますが、22年のブドウを使っているそうです。
イチゴの赤、プラム、ハスカップの黒。赤と黒の果実を感じる一本。鉄っぽさとグリーンのニュアンス、ワインは若々しく堅さを感じますが、噛めるように感じるほど液体は凝縮しており、ゆっくり時間をかけると、ココナッツの風味やうま味が感じられ現在も美味しく飲むことができます。しかし、やはり数年後でしょうか。ジャムのように煮詰まった果実がほどけて、とろけるようなニュアンスが現れた時、このワインの真価をがあらわれるのでしょう。それにしても、Szieglのワインすべてに感じるこの凝縮感。牧歌的で優しい彼らのワインを非凡たらしめるのは、ブドウのクオリティーにあるのでしょう。
生産者
ブタペストの農業大学在学中に、BalázsとPetraの二人は出会いました。Balázsは環境配慮型の農業を専門とし、Petraはブドウ栽培と醸造を研究しました。大学院生として勉強する傍ら、二人はいくつかのワイナリーで研鑽を積み、2012年自らのワイナリーを立ち上げました。2025年現在、Balázsは37歳、Petraは34歳。ワイン生産者としては若い二人ですが、資金、栽培、醸造etc。数知れぬ苦労を重ね、現在の素晴らしいワインを作るに至りました。
彼らに感じるのは、他と比べて無理をすることなく、しかし精一杯、自分のできること、自分のやるべきことに集中していること。自らとその所有する土地を見つめ、そのあるべきについて真摯に考える姿勢、一所懸命な二人に私たちは強く惹かれました。
8.5 ヘクタールのブドウ畑での作業は、2018年よりオーガニック認証を獲得、自らイラクサを刈り取り、タンポポを摘んでスプレーにしています。土壌は石灰岩をベースに畑により、黄土、腐植土、粘土質の砂、細かい砂質土壌、所々に褐色の森林土壌も見られます。ブドウ品種はクヴェディンカ、カダルカ、オラズ・リースリング(ヴェルシュリースリング)、ケックフランコシュ、その他ハンガリー由来の地品種を栽培しています。
天然酵母で発酵。それは毎年変わりませんが、彼らにとってワインとは、インスピレーションに導かれ、その時その場で造られるたった一度の存在。そのため毎年何らかの変化がワインづくりにあらわれます。亜硫酸は状況に応じて最大で20mg/ℓまで添加しますが、必要がない場合は添加しません(多くのワインが亜硫酸無添加です)。
彼らを私たちに紹介してくれたのはIstvan夫妻です。良い生産者は良い生産者を知るのですね。Istvanを中心にハンガリーのナチュラルワインの生産者は、切磋琢磨しあい今後もますます発展していくことでしょう。その中でも私たちはSziegl Pinceに特に期待をしています。彼らは私たちと
の長いコミュニケーションの時間において、真摯で的確、丁寧でありながら迅速な回答で、常に応えてくれました。彼らの誠実な人格がワインづくりに影響しないわけがありません。ボトルに記載されたシリアルナンバーは、彼らにより一本一本手書きで記入されています。
(インポーター資料より)